早河弘毅お世話になります。弁護士の早河です。



この記事は、司法試験に合格をして、就職先を探している方に向けて、弊所のOJT等の説明をするために描きました。



もちろん、それ以外の方々にとっても、参考になれば嬉しいとは思います。



OJTについては、私もあれこれと考えながらやっている途中です。



人間だから考え方は生きていれば変わります。



つたない内容でありますが、今の私の見解をここに書いておきます。よろしければ、ご意見などお寄せいただけると嬉しいです。
作成日・改訂日
作成日



この記事は、僕が一からタイピングをして令和8年1月7日に作成・公開しました。
改訂日



今のところは改訂はしていません。
私について(簡潔に)



私は令和2年12月に弁護士登録をして、ベリーベスト法律事務所名古屋オフィスで働き始めました。



この記事を書いている今の今の時点では、弁護士6年目に突入したばかりということになります。



独立をしたのは令和4年9月1日で、2年と9か月勤めたことになります。3年目での独立ですね。



早めの独立であったと周りからはよく言われます。



(ありがたいことですが)事務所も引き留めてくれました。



しかし、独立をしてみたかったので、そうしました。



やってよかったの一言に尽きます。



私は今の人生にとても満足しているし、これからさらに活躍できると考えています。
結 論



私の立場は以下のとおりです。
- 最初は分野を絞らずに学んでいく方がもちろんよい
- それ以上に、少ない事件数で妥協のない仕事を最初に覚えてもらうのが大事(重要)
- 和解で終わらせる癖をつけない(クライアントに和解を無理強いしない)
- 周りの人に助けを求めるのも立派なリサーチなのでトレーニングを積む(=いざというときに助けてもらえるように、自分も周りを助ける。)
- 顧客対応(クライアントワーク)は表層的な技術ではなく、街弁の生命線であるから、常に「逆の立場」になったつもりでこれを極めていきましょう
- 事件が法曹を育ててくれるが、安心して育つことが出来る環境こそが重要。
- 数字を見る癖をつけないといつまでたっても経営感覚は育たない
- 良いアソシエイトは「独立という牙」を組織に対して持っているし、結局そういうアソシエイトの方が組織にもメリットをもたらす



順番に解説していきますね。
最初は分野を絞らずに学んでいく方がもちろんよい



圧倒的大多数の合格者が、まずは「幅広く経験を積みたい」と言います。



というか私自身今でも幅広く経験は積みたいです。



いわゆる大手事務所も「まずはジェネラリストになってもらい、少しずつスペシャリストになってもらう」と言っていることが多いです。



これを踏まえ、私としても、入所していただいた暁には、広くいろんな事件に触れていただく予定です。



守秘義務があり、その内容をお話しすることはできませんが、離婚や労働事件をはじめ、事務所事件のバリエーションもあります。



どんな事件もコアは同じだと思っているし、すべての分野にリサーチ無しで対応できるようになる日というものは永遠に来ないのですが、それでも色々な事件を経験していくことがひとまずよいでしょう。
弊所の魅力は、高い売上がある傍ら、無駄な経費を徹底的にそぎ落とし、法人に多くのキャッシュが蓄積し、モノも人も豊かなところです。
所属弁護士は上納なしで個人事件を受けており、最初のうちは、法人に対する業務提供として、アソシエイトであるあなたがそれらを手伝っても構いません。彼らの仕事ですとか、お金の取り方も見ておいた方が良いと思います。
事務所事件は、多く振りすぎないように細心の注意を払いますので、委員会に所属をしたり、お世話になっている先生と共同受任をするなどして、「外の世界」にも早い段階から触れたり、つながりを保っておいた方が良いです。



大切なのは、ご学友を含む同業者とのつながりを(も)大切にしておくことです。



労働事件と一口に言っても、使用者側で受けるか、労働者側で受けるかによっても気を付けるべきポイントが全く違ってきます。



同じ労働法プロパーの話ではありますが、といってよいと思います。クライアントの要望や心境も全然違いますので。
それ以上に、少ない事件数で妥協のない仕事を最初に覚えてもらうのが大事(重要)



本当に最初のころの手持ちなんて、3~5件で十分だと思いますよ。



新人は、売り上げを期待されるような立場ではないはずです。基本的には、一年目のアソシエイトというのは赤字になる(ことが多い)くらいのものだと思ってやっています。



自戒を込めてですが、我々弁護士は、あまりにも、「忙しいこと」「額に汗をかいていること」を理由に、多くのことがらについて、自分を許していると思います。



もちろん、弁護士として活躍していくと、手持ち事件はどんどん多くなってきますので、「力の抜き方」や「和解で落とすこと」を全く考えないというのも、それはそれできれいごとではあります。



弁護士が過剰に重い負担を自らに課すというのも、結局クライアントのためになりはしないでしょう。「こなれていく」ということはあると思います。



しかしそれは、「ちゃんと戦う」「徹底的にやる」ということを学んだあとだから、応用として身に着けていくことが許されるものであります。



断言しますが、全力で戦うことを学ばずに育ってしまうと、全力で戦うこと自体いつしかできなくなります。



はっきりいって、3~5件でいいというのは、甘やかしたいわけじゃないです。むしろ厳しいことを言っていると思います。



人間、負荷があまりに多すぎると、毛沢東のころに大躍進政策の中国で粗悪な鉄が作られたみたいに、「もうこれで仕方ない」「これ以上のことはできない」となりがちです。



そういった逃げ道のない環境で、私と一緒に真剣に事案に向き合ってほしいのです。



クライアントと昼ご飯も食べて、人柄や望んでいることまで理解をして、自分が扱っている事件が生身の人が登場する、血の通った紛争であるということを知ってほしいのです。



そこまでやって初めて、本当の意味で、「この人の権利を擁護できるのは今ここには自分しかいないから全力でリサーチしよう」「足を運ぶことをいとわずに戦おう」というモチベーションも生まれるものだと私は思っています。



処理手順を合理化するみたいなのは、そういったことを学んだあとからで十分間に合うと思います。



弊所は事務員の数は充実しており、アソシエイトになったあなたが事務作業を行う必要は皆無(というか経済的合理性からすると有害でさえある)の環境でありますが、レターパックとかも、はじめのうちは自分で開けたり送ったりしてほしいです。



きょうとソフトも、自力で入れてみてほしい。



細部まで自分でやって初めて気づける論点というものがあるのです。



少しでも事件に触れることを嬉しく思ってほしいし、そこから得る気付きに誇りと喜びを持ってほしいです。



私としてはそう思っています。



こういう、「語りの長いボス」って結構地雷のような気はしますが、入所した後見解の相違があるよりは、初めから私の意見をこうやって長々書いておくのは有用であると思っています。



ミスマッチは本当に良くないですからね。



応募を検討されている合格者の皆様におかれましては、私がこういう人間であることを知って応募をしてきてください。



実力のある先生の中にはよく「依頼人を説得する」「依頼人をコントロールする」口にする人がありますが、これは、基礎がちゃんとあって、はじめて、こういう話し方になるのです。



新人であるあなたも、プロとして、「依頼者の言いなり」ではいけませんが、依頼者をコントロールしたり説得するということでは、誤解を恐れずいえば、まだないはずです。どちらかというと「並走」であると思います。よく知りもしないうちから押さえつけるような話し方はよくないです(変な事件は受けなくてもいいですが。)。



依頼者に寄り添って、そのお話を全力で聞いて、怒りとか悲しみのポイントがどこにあるのかを感じてほしいです。



そしてそれをどう法的に構築するかという、法曹であれば一生続けていくことになるトレーニングをただちに始めてほしいです。



あなたが高いモチベーションと熱意を示せば信頼を得ること自体は難しくはないです。極端な話、時系列を書いて話を聞くだけでも、ある程度心は近いものになることも少なくありません。


